Alternative991's Blog

アニメで気になった描写の忘れ形見

『ef - a tale of memories.』 ~ 表題「ef」と接頭辞ef

※軽いネタバレ注意です。

表題「ef」

ef - a tale of memories.』を観終わったので『melodies.』に移る前に表題について思うことをひとつ。この作品で気になったのは「ef」というタイトルの由来と意味。
この一瞥しただけでは捉えどころのない二文字が、どこか異様な存在感を放っている。

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ネットで調べると、舞台となっている音羽町の由来「風が強く、羽音のように町に響く」のwind(風)とwing(羽)の語尾d - gの間に挟まれた「ef」から取られている。

といったものや

使用された楽曲が「悠久の翼」 → eternal featherだからだとかいろんな説があるらしい。

接頭辞ef

公式発表は特にないみたいだけど、自分が視聴して頭に浮かんだのは英語の接頭辞 e-, ex- そして ef- だった。
 
接頭辞とは単語の前に付いてその意味を変化させたり整えたりするもので、e-,ex-,ef-にはout(外に)という意味がある。
一例としては

edit
e-「外側へ」+ dit「与える」
世 (外) に出すために書いたりまとめたりする
【動】編集する

exit
ex-「外側へ」+ it「行く」
外へ行くためのもの
【名】出口

などが分かりやすい。
 
『ef』に話を戻すと、この作品は彼我の運命に立ち向かい互いの「幸せの場所(euphoric field)」を目指す群像劇である。
しろーさん(shirooo305)のTwitter上の言葉を借りるなら“過去から未来に掛けて自分を見つめ直し、今の自分を定めていく少女たちの物語”ということができる。
 
『ef』と接頭辞efを照らし合わせると、この瞳を逸らさない“見つめ直し”こそが「幸せの場所」へと繋がるeffect(結果)を生む。

effect
ef-「外側へ」+ fect「つくる」
外へつくられたもの → 世にもたらされたもの
【名】結果, 効果

そして自分の居場所を「幸福の場所」へ“定めていく”ためにeffort(努力)する。

effort
ef-「外側へ」+ fort「強い」
外へ (=世界へ) 向かって力を尽くして励むこと
【名】努力

のだと思う。

こうした力強く美しい姿が接頭辞efからは連想することができ、表題『ef』という堂々たる二文字に表れているように感じられた。
 
全身全霊をかけて自らの殻を外側へと破っていく。今ある場所から、あるいは沈む暗い夜から必死に抜け出し次の物語をつくりだしていく。

そんな彼/彼女らの姿に胸打たれた自分にとっては、こんな表題「ef」の捉え方もあるんじゃないかと思えた。
 



参考URL
Gogengo! - ゴゲンゴ! - 英単語は語源で楽しく! - 【接頭辞】 e-, ex-, ef- の意味 http://gogengo.me/roots/35
ゴン太とルイのわんわん英検TOEIC ワンワン接頭辞 002B : [ex]=[out(外に)] http://gontatorui.blog.fc2.com/blog-entry-160.html