※「魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st」および「魔法少女リリカルなのは」第1期のネタバレがあります。
前置き
ここでいう「対面構図」とはライバル同士や競争勢力が対峙し目線や武器を交わしている構図のこと。お互いの敵対性・相克性を分かりやすく表してくれるので会話や戦闘のほか、商品パッケージでもお馴染みだと思うが、「魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st」では度重なるこの対面構図が非常に印象的だった。
魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st<初回限定版> [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2010/11/26
- メディア: Blu-ray
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ストーリーの主導側(右)と受動側(左)の構図
まず把握しておきたいのが対面構図における左右配置の一貫性。本作ではストーリーの主導側が右手に、それを受容,反発する受動側が左手に配置されている。
左,中:1度目の対峙で圧倒するフェイト 右:なのはが名乗る2度目の対峙
2人の対峙シーンは1度目、2度目ともなのはが右(上手)でフェイトが左(下手)に位置している。序盤において主人公のなのはは主導的にフェイトに歩み寄り、呼びかける存在だが、一方のフェイトは受動的にそれを頑なに拒み、排除しようと攻撃を仕掛けてくる。
画像中央はフェイトが上手に位置するためこの構図に反しているように見えるが、これはフェイトがもう1人の主人公であることと、魔法に不慣れななのはが圧倒的な力量差を前にあっさりとその主導を奪われてしまったことの表れだと思う。